ネコというのは学習の動物だと、ことあるごとに思う。うちのネコがまだ子猫のころは、母ネコは毎日のように、爪の研ぎ方やトイレの仕方、木の登りや毛づくろいの方法などを教えていた。
あるときに突然、母ネコは子猫を強く噛みどこかへいってしまう。いわゆる「子離れ」をする。子猫はビックリしてとまどっていた。しかたなく、そのネコは我が家に迎え入れ、「ヒミツ」と名付けた。
人間の生活様式とネコとは違うから、ヒミツが僕から学ぶことはあまり多くない。それでも、この季節のうちのネコは、人間を真似てかベッドで真っすぐに寝ることがふえてきた。あまりネコらしくないし、ジャマだけど、まぁ、すべてを許してしまえそうな寝顔で容赦することにしている。春眠暁を覚えず。