今日はオフ。一日中、家具にオイル・スティンを塗って過ごした。日本の夏は高温多湿だから、木製の家具にはチョットつらい季節。だから、秋になって晴れて乾燥した風が吹く時期になると、油まみれになりながらオイルを塗る。
乾燥した木材が古くなると、木の中の樹脂成分が揮発して、水の侵入やひび割れが起きる。だから、その無くなった樹脂の代わりを補充する必要がある。昔から一番いいとされているのは「蜜ロウ」や「亜麻仁油」。特に亜麻仁油は、エジプトでアレの防腐にも使われていた。
亜麻仁油は、放っておくと自然発火することもあるので、使い終わったハケと布は、水で濡らして捨てる。やっぱり、アレの呪いかなぁ…。
そんなふうに家具を手入れすると300年以上、いい状態を保つらしい。でも、最近の家具や木製品はウレタン樹脂やアクリル樹脂などの塗装の家具がほとんどだから、そんな手入れも必要ない。古くなったら、ただ捨てるだけのひとも…。
一日中、塗ったり、磨いたりしてたら、あっという間に日が落ちて、肌寒くなった。作業を終えると、亜麻仁油の甘い香りが部屋に一杯になって幸せな気分に。