屋久島での3日目。世界遺産に指定された区域では、ヤクザルの家族をよく見かける。この島は自然界に食べ物が豊富らしく、ヤクザルはあまり人間には興味を示さなかった。
夜になると、道にヤクシカが現れる。意外に知られていないけれど、シカは夜行性。森林が豊富なのに、道路に出てくる理由は、「なだらかな斜面に生える草を食べにくる」というのは、ガイドのユウくんの話。ヤクシカは本州のシカよりも小さめ。
山の道路のわきに車を止めると、街灯が全くないので星が驚くほど美しい。牛乳を流したようなミルキィ・ウェイもとてもよく見える。星が多すぎて星座がとてもわかりにくい。
しばらくすると、暗闇に目が慣れてきて、星明かりだけでいろいろなものが見えてくる。街中でも月明かりを明るく感じるときがあるけれど、星明かりというのは、はじめての経験。
21時をまわったので、永田の浜へ。昨日のエントリーにも書いたけど、産卵のために上陸する母ガメは光に敏感でストレスを受けやすいので、懐中電灯は無し。波の音にむかって、上陸中のカメを踏まないように、ゆっくり歩く。
産卵中のカメは、1〜2人の保護観察員が付き添っているので、すぐにわかる。彼らが持つ弱い光のLEDライトでみるウミガメは、想像しているよりも遥かに大きい。
生み終わった卵に、ゆっくりと入念に砂をかける。僕らが日常で見かける、どんな動物よりも大きい。母ガメは、浜に上がってから90分くらいで海に戻っていった。かなり感動的な光景。
ウミガメの卵は、砂浜を照らす太陽の熱によって温められる。卵からかえったウミガメは、太平洋をサンディエゴ沖まで1万キロ以上を泳ぐものもいる。
ウミガメのライフスタイルは、屋久島と同じようにスケールが大きい。