クロースアップ・マジシャンを主人公にした歌劇「マジシャンの憂鬱」が宝塚大劇場で8月3日から公演される。
舞台は20世紀中庸のヨーロッパのとある国。社交界で活躍するマジシャンは、皇太子の極秘の訪問を受ける……。
演出家の正塚晴彦さんが手がけた、この作品は、もちろん、フィクション。しかし、こんな出来事が、ヨーロッパの歴史の中で本当に起きていたとしても、少しも不思議ではない。
実は、マジックの歴史を紐解くと、マジシャンが社交界や王室に寵愛されていたりすることは少なくなかった。イギリスのチャールズ皇太子やエジンバラ公もマジックのサークルのメンバーだ。
公開リハーサルでは、記者のひとりに「大劇場では、クロースアップ・マジックは見えにくいのでは……」と質問された。
人々は、いつも「マジシャンがどんなトリックをしたのか?」に注目する。けれども、たまには、「マジシャンがどう振る舞い、どんなふうに生きたか?」を知ってみるのも面白いと思う。
10月5日〜、東京宝塚劇場でも公演されます。