午前中は、東京で「衣文はじめの儀」。「衣文はじめ」というのは、十二単をはじめとする皇室の衣紋を定めた「衣紋道」の創始者の御霊を招く儀式。そう聞くと、何だかオカルティックな印象を持たれるかもしれないけれど、皇室の方々も出席する由緒正しい行事。
付随しておこなわれた「お服はじめ」では、光源氏元服の束帯童姿(そくたいわらわすがた)が披露された。数年前の「お服はじめ」では、雪が降って白一色の庭を背景におこなわれたこともあったけど、今年は太陽の光に照らされた紅の束帯が鮮やかだった。
夕刻は、英国でお世話になった友人と六本木で会食。デザート代わりにイルミネーションを見物して、「クラブでコーヒーでも…」って思いながら歩いていたら、もうひとつの光のオブジェを見つけた。
これは、「UK-Japan2008」のオープニングを飾る「Contact」という建築用のインスタレーション。ガラスの上を歩くと、人に会わせて光の図形を追っかけたり、追っかけられたり。眺めているよりも、実際に歩いてみたほうが数倍面白い。近い将来、こんな床が登場するかもしれない。お近くにお出でのさいは、ぜひおためしください。ただし、暗くなってから。
子供は、こんなオブジェが大好き。だから、光のとりあいになる。でも体重がある分、ほんの少し大人のほうが有利かも。
エントリーを打ちながら、ふと中庭を見ると明るい月が白いタイルを照らしている。月の光は、昔も今も変わらない。