僕は測定器具というのがあまり好きではない。
子供の頃は、みんなで参加する健康診断もゲーム感覚で、身長は何センチだとか、握力がいくつ、垂直跳びは何センチだとかワイワイと楽しかった。
でも、大人になると、そんな数値がプライベートなものになってくる。身体の特徴は人それぞれだし、「数値が○○だからダメ」っていうのも家庭では短絡的すぎるような気がする。
だから、あるのは昔ながらのガラスの体温計ぐらいで、ウチには血圧計も無ければ体重計もなかった。
つい先日までは……。
友人から、多機能体重計をプレゼントされた。折角なので、と先の主義に反して素足で乗ってみた。そしたら、身体年齢がかなり若く表示されて驚いた。
「はは〜ん、買ってくれたお客様に、コビを売ってやがるなぁ」と時代劇の岡っ引きのような疑心暗鬼な気持ちがよぎる。なにか、機械の中に「人を幸せする回路」みたなモノが、販売促進のために組み込まれているような妄想も浮んだけれど、ここは素直に喜ぶことにした。いちおう理系だしね。
いままで嫌いだった相手を好きになる、そんな気分を味わった。けれど、次に測定したときに「ごめん、前回はウソでした。本当は60才です」って表示されそうな気がして、しばらくは乗らないかも知れない。
でもやっぱり、そんな機能が面白いから、エスプリのわかる知人にも同じ体重計をプレゼントすることにした。「コレ、こわれているよ!」と僕にクレームがこないことを願って。
先日のエントリーへのコメント、感謝感激です。皆様からのバーチャルなチョコ、とても心に染みました。ありがとう。