プロフィール

前田 知洋
(まえだ ともひろ)
東京 生まれ
観客のすぐ側で見せるクロースアップマジックというスタイルのマジシャン。チャールズ皇太子もメンバーの英国マジックサークル、ゴールドスターメンバー。ハリウッドのマジック・キャッスルなど、海外での出演も多い。出演したテレビ番組は100を超える。インテリアと建築の本「モダンリビング」(アシェット婦人画報社)で自宅のリノベーションなどにまつわるエッセイを連載中。

さらに詳しく知るには
前田知洋公式サイト

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「知的な距離感」も好評出版中。


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熟成
今日は、熊本で田崎真也さんとご一緒した。田崎さんとは、10年くらい前に初めて会った。今でも、ソムリエとしてだけでなく、とても優しく人を迎えいれてくれる。

今でも鮮明に憶えているけど、10年前に初めて見た、田崎さんがワインを開ける姿はとっても美しく、優雅だった。ワインのボトルを抜栓してゲストをもてなす、鮮やかな動きは、僕がゲストの前でトランプのシールを切るスタイルを生み出すキッカケになった。

そのときに田崎さんは「将来、一緒に仕事ができるといいですね」って、僕のマジックを観たあとに言ってくれて、とっても嬉しかったのを憶えている。でも、もっと嬉しかったのは、それが実現したこと。田崎さんは今日の記念に、ソムリエナイフをプレゼントしてくれた。

僕はとっても嬉しくて、帰りの車の中でナイフをずっと眺めていたけど、飛行機に乗るときには、チェックインするバッグに仕方なくソムリエナイフを入れた。

今日の夜の九州はちょっとだけ悪天候だったけど、僕は、飛行機の揺れよりも、ソムリエナイフが無くなってしまわないか、バッグが他の空港に着いてしまわないかの方が心配だった。
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↑ナイフの背中にミツバチのデザインは、シャトー・ラギュオールのトレードマーク。やっぱり、プロの使う道具は美しい。
by tomohiro_maeda | 2006-01-30 23:00 | スゴい人
雲の価値
「雲にのれないって、知ったときはショックだった」
と、大学の頃、友人が何気なく言ったことを思い出した。

何か、突然スゴいことを告白されたような気がして、僕は戸惑ってしまったけれど、そういう、子供の頃の感覚をずっと憶えているのは、やっぱりスゴいと思う。

たぶん、子供のアサハカさというか、無邪気さは大人になると少しずつ失われてしまう。けれども、何人かの人が純粋であることや想像力をつなぎ止めて、芸術や娯楽など、楽しいこと、美しいモノを生み出している。

「子供っぽさ」というのは通貨と同じで、ここでは役に立たないけど、別の場所によっては有用、みたいなものだと思う。使う場所とタイミングさえ間違えなければね。

件の雲の友人は、老舗ブランドの会社で最年少役員になった。やっぱり、スゴいヤツだった。
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by tomohiro_maeda | 2006-01-28 05:01 | スゴい人
SNOW?
僕が住んでいるところでは、雪は溶けても、まだまだ寒い日が続いています。皆様はいかがお過ごしでしょうか?

DancingFujisanさんのコメントでも触れていただいていますが、先日参列した「衣紋はじめの儀」について、ちょっと書いてみたいと思います。

こういう行事って、なかなかエントリーが難しくて、一昨晩、キーボードに向かって、

「『衣紋はじめの儀』に参列。続いておこなわれた「お服はじめの儀」では、庭の雪を背景に、襲着の御直衣の裏地の蘇芳色が神々しかった。」

って、2行書いただけでも、結構な時間がかかった。

というのは、上の文の

衣紋(えもん)

襲着(おそき)

直衣(のうし)

蘇芳(すおう)色

などの言葉を、どういう単語におきかえ、どう説明したら、わかりやすい文章になるのかを、しばらく考えあぐねていた。

けれども、別の言葉におきかえてしまうと、僕が見たものと違う情景になってしまいそうな、なにか、言葉の魂が失われてしまいそうな気がした。

例えれば、「雪」のことを、「空から降ってくる、細かい氷の粒なんだ」って説明しても、雪景色がピンとこないのと、同じように。
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by tomohiro_maeda | 2006-01-25 04:00
境界線
雪が降ると、たくさんのモノを包み隠して、景色は一変する。一晩にして、窓の景色がまるっきり変わってしまうのは、何度見てもちょっとした驚き。

都会に住む人に限らず、仕事をする人にとって、雪は厄介ものにしかすぎないことが多い。ニュースでは、ケガ人の数や、何人の移動に影響したかをいつも報じる。

パブリックという意味では、そういう公益性のある報道は、それなりに有用なのかもしれないけど、プライベートでは、「雪の日」の個人的な気分、思い出などが占める割合がずっと多いと思う。

私と公、プライベートとパブリック、家の中と外を、「白とそれ以外の色」でくっきりと色分けしてしまう、雪という出来事をいつも興味深く見ている。

玄関と車庫、道路まで雪カキをした。雪で覆われた地面に道を作ってゆく。チョットだけ、道なきところに道を作る、開拓者の気分が味わえた。
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by tomohiro_maeda | 2006-01-21 18:13
旦那
こんなに寒い夜は、温かい蕎麦が食べたくなる。

蕎麦については、こんな思い出がある。

僕が通っていた学校の周りには、老舗のお蕎麦屋さんがいくつかあった。なかでも、僕が時々いく店には、とても素敵に歳を召した女性給仕が働いていた。カフェでいうと、ギャルソンだけど、蕎麦屋だからね、女性給仕。年の頃は、とうに七十を越していたような気がする。

蕎麦屋は、正午など、繁盛時は「相席」が基本。「相席」というのは、ご存知だと思うけど、他人と同じテーブルに座ること。

素敵老女性給仕は、いわゆる、レストランでいうレセプション、つまり、席案内係もかねている。蕎麦屋は、おおむね、一人か二人で入る客が多いし、上で説明したように相席だから、どのテーブルにどの客を案内するか、その組み合わせを決めていく。男性と女性、若い客と年配の客…、食べ終わる客と注文する客など。

その素敵老女性給仕の、特筆するべきは、男性の客をすべて、「ダンナさん」と呼ぶところ。学生もダンナさん、会社員もダンナさん、近くの古本街に買い物に来たふうの年寄りもダンナさん。これ、なかなかウマい呼び方だと思う。こういわれて、イヤな感じはしないと思う。

「ダンナさんは、アチラの席に座っていただいて…、こちらのダンナさん、お茶をおもちしますねぇ。あ、そちらのダンナさんは、そば湯ですね?」っていう感じ。

じゃあ、女性の客はどう呼ぶか? どの女性も不快に思わない世代を超えた呼び方は…。

答えは「お嬢さん」。その素敵老女性給仕からすれば、ほぼ全員の客が年下だし、万が一、実際に年上の女性の客が来たとしても、その女性客は、「お嬢さん」とよばれて、年下に見られたことに、たぶん嫌悪感は抱かないと思う。

↓青山交差点近くにある蕎麦屋にあった窓際の鉢植え。どんな気分で車や人の流れを見下ろしているのだろう。
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by tomohiro_maeda | 2006-01-20 02:23
ブルーフレーム
今から十年くらい前に、俳優の辰巳琢郎さんの家に遊びに行ったことがあった。辰巳さんの家には暖炉があって、建築家と二人で苦労して設計したことを説明してくれた。

暖炉の設計は難しくて、煙突の下で木を燃やせばいいというモノではないらしい。間口の広さや、煙突の直径、空気の流れなんかを繊細に計算しないと巧く煙が煙突に上がらない。

僕は「そういうものですか…」って、そのときは返答したけど、心の中では「何でそんな手のかかるものを造ったのだろう」と疑問に思っていた。

別の友人が、海辺の家に今年の冬から薪ストーブを入れることを教えてくれた。今度も、また、同じような感想だったけど、口には出さなかった。そんな、心の中を見透かされたのか、みんなに同じようなリアクションをされているのか、彼は続けて「炎の温かさっていうのは、また格別。身体の芯が温まる感じかな」と言い訳みたいなことを言った。

たしかに電気やガスを利用して暖をとるほうが便利かもしれない。だけど、燃料を補給して、火の加減をチェックをする。場合によっては、ときどき換気もする。そんな手間があったとしても、炎の温かさは、電気やガスとは違うらしい。

僕の家には暖炉はないけれど、そんな話から「ブルーフレーム」というブランドのストーブを使い始めた。火を着けると、灯油の匂いが、ほのかに部屋にひろがる。本当に身体の芯から温まる感じ。そんな炎を見ながら、寒い夜に、本を読んだり、考え事をするのは、何にも代え難い至福な時間。

先日、パーティで辰巳さんに再会したら、僕のことを自分のことのように喜んでくれていた。あたたかい人。そんな辰巳さんのそばにいて、僕は心の芯から温まった。
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皆さんからいただいたコメントが、10,000コメントを超えました。ニコライ専用とニコライも人気!

コメントして下さった皆様、ありがとうございます!読むだけの人にも感謝してます。

ちなみに、10,000コメントはacornさんの「ベビーパウダーの香り」コメント。素敵なコメントありがとう。そして、なんとなく、おめでとう!
by tomohiro_maeda | 2006-01-18 06:43 | その他
悪夢を見るなら
「最近、悪夢を見る」と言っていた友人が、ある日、突然スッキリ顔になったので、「お祓いでもいったの?」って聞いたら瞬間で否定された。時間にすると0.2秒くらいかな。

悪夢を見なくなったワケを聞いたら、「ピローウォーター」を使い始めたって教えてくれた。「ピローウォーター」っていうのは、「枕用のオーデコロン」だそう。

香りって、気分に直接作用するって聞いたことがある。その上、安眠用にブレンドされた香りなら、悪夢に有効っていうのも頷ける。なるほどね。

気持ちよく眠るために、枕専用の香水を使うっていうは、なんとも優雅。贅沢よりも優雅って言葉のほうが、ふさわしいような気がする。

「面白いモノだから、ブログに書いてもいい?」って聞いたら、後日、プレゼントしてくれた。

安眠用だから、ジェンダーフリーな、ベルガモットとグリーン系の香り。

少しだけ目をつぶってみたら、子供の頃、初夏に森にキャンプに行った記憶を思い出した。
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by tomohiro_maeda | 2006-01-17 06:40 | プライベート
客ぶり
以前のエントリーに、茶道の慣用句「結構なオテマエで」って書いたけど、実はこの言葉、場合によっては続きもあるらしい。

「いえいえ、貴兄も結構な客ぶりで」っていう返礼の慣用句。

「客ぶり」について、茶人のウイットにとんだエスプリぶりがわかる、こういう逸話も。

ある茶会に、串に刺さった団子が、茶菓子にだされた。まだ、茶道が始まって間もない時代だったので、客人は団子を食べ終わった後の串を、どのような向きで皿に戻したら良いのか、その作法をとても悩んだ。

客人は悩んだあげく、懐紙で串を包んで、自宅で捨てることにした。

茶会が終わった後、客人が主人に「結構なオテマエでございました」と礼を申すと、主人は「いえいえ、貴兄も『結構な客ぶり(客人として立派だったということ)』。茶菓子の団子を『串』まで、召し上がっていただいて…」と返答した。

もちろん、これは、無作法ものに対する主人の嫌みかもしれないし、食べにくい串付きの団子を出した、主人の反省の言葉かもしれない。でも、スゴいのはこの後の客人の切り返し。

客人は「いえ、先ほどの団子の串は、長さといい、太さといい、大変素晴らしい出来映えなので、失礼ながら、次の茶会の参考にさせていただきたく、頂戴いたしました」と答えた。

主人は「ますますもって、見事な客ぶり!」と客人を賞賛した。

主人にも、客人にも、恥をかかせず。

でも、客人に恵まれることの幸せは、茶人だけでなくマジシャンも同じ。

今日のエントリーは、僕が出会った、たくさんの素晴らしい「客ぶり」の人々に、感謝を込めて。
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(㈳日本奇術協会会報誌に1997年に執筆したコラムより一部抜粋。ブログを始めたときから、この話は書きたかったので、エントリーとして再掲。)
by tomohiro_maeda | 2006-01-15 01:40
ストラード・マエストラ
友人の小児科医の先生夫妻とクラブで会食。
「僕はね、演劇とか芸術なんかを見て感動すると、何で感動したのかって分析しちゃうんだよね」って話になったので大いに共感した。

美を探求する最短の道は、それを実践してみること。
創造するという行為が、理解の『ストラード・マエストラ(本道)』である、というのはダンテの言葉。

何かに感動することは大切だけど、もしそれについて誰かと語り合うなら、「何故それに感動したのか」って分析することもけっこう大事。もし、それが間違っていたとしてもね。

ダンテの生まれた13世紀には、もちろんコンピュータもインターネットも、ブログもなかった。でも、エントリーを書く上でダンテのストラード・マエストラは、僕にとっては今でも有効。

日常で何かを発見して、自分なりに分析して、文章にまとめて、他人に伝える。

以前、ダンテの「神曲」を書店で探したら、昭和27年の版だった。古本じゃなくてね。そんな本を今でも出版し続けている岩波を、僕は、とっても頼もしく思っている。
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ダンテ・アリギエーリ「神曲」紹介文(「BOOK」データベースより)
by tomohiro_maeda | 2006-01-13 23:28 | このブログについて
人生相談ハジメ〼
僕は、誰かの人生についてアドバイスできるほど、慎重に生きてきたとは思っていなかった。失敗もたくさんしたし、「ああすれば、こうすれば」と後悔することも限りなくある。

でも自分のマジシャンとしての人生を振り返ってみると、色々な国の老練なマジシャンたちが「こうすると、もうすこしラクになるよ」って教えてくれた。

そんな演技のアドバイスだけじゃなく、カードマジックの技術の歴史は、欧米の先人から得るものが多かった。

だから、そのささやかな返礼として、僕は海外誌への寄稿や発表、外国でレクチャーなんかをする。

血液や水が循環して、はじめて役に立つように、イロイロなものが僕らの間をグルグル廻っている。技術や情報、人生のスタイル、なんかもね。

というわけで、マガジンハウスのHanakoで人生相談、始めました。
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acornさん、「削除ボタン」についてのコメントへの解答、ありがとうございます。コメントを読み返して、削除して、再コメントする。そんな配慮が出来る人はやっぱり素敵。見ず知らずの人の質問に答える優しさも。コメントをやりなおせる「削除ボタン」、人生にもあったらいいなぁ。
by tomohiro_maeda | 2006-01-12 02:26 | その他
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