プロフィール

前田 知洋
(まえだ ともひろ)
東京 生まれ
観客のすぐ側で見せるクロースアップマジックというスタイルのマジシャン。チャールズ皇太子もメンバーの英国マジックサークル、ゴールドスターメンバー。ハリウッドのマジック・キャッスルなど、海外での出演も多い。出演したテレビ番組は100を超える。インテリアと建築の本「モダンリビング」(アシェット婦人画報社)で自宅のリノベーションなどにまつわるエッセイを連載中。

さらに詳しく知るには
前田知洋公式サイト

「人を動かす秘密のことば」出版しました。

「知的な距離感」も好評出版中。


DVD「奇跡の指先 前田知洋 プライベートレッスン

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境界線
友人の壽里 竜さんが新しい翻訳本を贈ってくれた。本には、素敵な文章の手紙が添えられていて、嬉しくて、すぐに電話をした。

受話器を通して話していたら、僕らが学生の頃を思い出した。一緒にマジックを考えたり、いろいろなアイディアを語ったりした。振り返れば、その頃から僕らは「表現する側」だということを自覚していたように思う。

もちろん、若さ故の未熟さや自信の無さはあったにしても、表現を続けていきながら、表現することの喜びやリスクさえも学んだ。

もう何年も会ってはいないけど、送られてきた立派な本を眺めながら、その頃と変わらない彼の仕事ぶりが嬉しかった。

贈られた本のページを開きながら、僕はマジックを始めたばかり頃のワクワクした気分、「表現される側」の楽しさを味わった。
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by tomohiro_maeda | 2006-04-28 00:28 | プライベート
またはワラシベ
知人宅でヴァイオリニストの古澤巌さんが隣に。古澤さんは演奏のときはエネルギッシュな音を出すのに、会話のときの声のトーンはとってもソフト。話題も豊富で話すととっても面白い。

世界をまたにかける演奏家なのに、僕が言い出すバカな話題にもつきあってくれる。そんなことのお礼に、僕は少しだけカードマジックを見せた。

しばらくして、古澤さんが「そろそろ…」というので、僕は「え!古澤さん、弾くの?!」とビックリした。

僕が古澤さんの演奏を初めて聞いたのは、いまから8年前。「素晴らしさに驚いた」というのが素直な感想。8年前は大きな劇場だったけど、今回は正面のソファに座らせてもらった。

僕にとっては、『会話』が『マジック』に交換されて、それが『素晴らしいヴァイオリンの音色』に変わったような不思議な感覚。

演奏を聴きながら、一粒のマメから、金のアヒルを手に入れた、童話の『ジャックとマメの木』は本当の話のような気がした。
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by tomohiro_maeda | 2006-04-24 02:55 | プライベート
少ないことは不幸か?
「多いこと」は、良いことだと考えられていた時代があった。たとえば、ホテルなんかでも客室数が多いとか、何百人のバンケットに対応できる宴会場とかね。

そんな時代に、誰かが「いや、量より質じゃないの?」っていい始めて、人々も「そうかもね…」って、同意し始めた。

そんなわけで、一つでいろんなことが出来ることより、一つしか出来ないけど質の高いことが出来るよっていうモノや人が増えた。

ところが、「量より質」というキーワードは、「『量』は誰の目にでも判断できるけど、『質』の善し悪しは予備知識がないとわからない」という隠れた命題が含まれている。

というわけで、一部の人々は「じゃあ、『良質』って何なの」ってことで、自分たちのアンテナやセンスを磨き始めた。

特にアーティストは敏感だから、「これからは、これでしょ!」って、さまざま提案やイデオロギーを観る人に示す。そのアートの観客は、色々な反応を互いに感じながら感覚を研ぐ。

下の写真は、六本木ヒルズに設置された現代アート、夜見ると自分たちがモノクロ映画の中に取り込まれたようにも見えるし、意味のないデジタルな数字が、すべての森羅万象が10進法で表示できてしまう誤解に警鐘を鳴らしているようにも見える。

「少ないこと」は、アンテナの感度を高めている限りは「楽しいこと」だと、僕は思う。
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ちなみにこれは、カラー写真。
by tomohiro_maeda | 2006-04-22 01:57 | その他
満たされる
長い歴史の中で、人間が食事を十分摂れるようなったのは近代に入ってから。それまでは、「ご馳走をお腹いっぱい食べる」というのは、特別なことで「ハレ」と「ケ」でいえば、「ハレ」のことだった。いわゆる正月などの祭事のこと。

日本だけではなくて、西洋でもサンクス・ギビング・デイをはじめ同様の祭事は散見する。

何故かわからないけど、何時の頃からか、「満腹」という表現は、少しネガティブな表現を含むようになった。それが知的好奇心が満たされたという表現に使われた場合でも。

今日、茂木健一郎さんとマジックとか、不思議さについて話をした。茂木先生は、とっても解りやすい優しい言葉で僕の疑問を説明してくれた。

とても楽しくて、あっという間に時間が過ぎてしまい、沢山のことを驚きと共に教えてくれて、僕は、この知的な満腹感をとっても幸せに感じた。

飽食とか、情報過多といわれる時代だけども、純粋に満たされることの至福感。

僕らは、感謝の気持ちを忘れていただけなのかもしれない。

そして、マジシャン以外の人から、「マジックが、どうして楽しいのかを教えてもらう」という新しい経験。

トークは BS日テレ「ニューロンの回廊〜潜在脳力の開拓者たち」で放映されます。

興味のある方は、どうぞ。
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by tomohiro_maeda | 2006-04-20 04:04 | スゴい人
混在
今週号のHanakoが送られてきて、パラパラとめくっていたら、「あ!」っと驚いた。裏表紙の裏、いわゆる「表3」と呼ばれるところに新しいDVDの一面の広告。

もちろん、記事や広告を始めメディアに掲載されるのは初めてじゃないけど、女性誌の表3がオレ、というのは不思議な照れくさい感覚。

出版社のマガジンハウスの人にそれとなく聞いたら、20万部印刷されているそうなので、「そうかぁ…表3にオレ×200,000かぁ」と感無量に。

マネージャーに「知ってた?」って聞いたら、「まだまだ、いきますよ!」というので、ちょっとドキドキしてる。vapさん、広告費の散財、ありがとうございます。

今日のエントリーは「記号論」について。

「論」っていう字がつくと、難しい感じがしちゃうけど、入り口は優しい。

たとえば、警備員の人って、警察や軍隊の制服に似せているけど、これは見た人が「あ、この人は守る人なんだなぁ」という認識できるようにしている。

つまり、共通の文化にある人が、その記号を初めて見ても、何となく予想できるように記号を作ろうという考え方。「赤」は注意を喚起して、丸に斜線は「禁止」の記号。

たとえば、マジシャンがシルクハットに燕尾服やハトというのも、現在では記号になっている。

ただ、そういったステロタイプなマジシャン像に甘えるのは、あまり好きじゃない。200年前に燕尾服を着たウーダンだって、当時のステロタイプとしての魔法使いのローブみたい衣装を変えたかったのは有名なエピソード。

守ることも大切だけど、壊すことも大切なこと。その2つの相反する行為が文化をゆっくりと進めているんだと思う。

↓最新のエレベータにはられた、記号化されたステッカー。意味はわかるよね。
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by tomohiro_maeda | 2006-04-17 01:23 | その他
北風と太陽
ときどき、衣装の相談にのってくれる僕の友達のスタイリストが、どこかでマジックを見たらしくこんな話を聞かせてくれた。

「マジックが終わった後、何気なく『僕は前田知洋さんのスタイリストなんだ』っていったら、そのマジシャンが、前田さんの衣装のブランドを知りたがるんだよね」

「『何で知りたいの?』ってきいたらさ、同じ服を着たいんだって。でも結局、教えなかった」

僕は
「教えてあげても良かったんじゃない?」
って言ったけど、

彼は続けて
「同じ服を着ても『同じマジシャン』にはなれないんだよね…」
と思慮深く答えた。

彼の言うことが本当だとしたら、その現実は冷たいけれど、彼の厳しい言葉の底には優しさがある。

自分のスタイルと他人のスタイル。違うからこそ価値を見いだせる。

そのスタイリストは
「それに…、一番楽しい部分を、人から聞いちゃうっていうのもツマらないしね。」
って言ったあと
「へへへっ」って照れくさそうに笑うから、僕も「へへへ」って、一緒に笑った。
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by tomohiro_maeda | 2006-04-15 01:35 | プライベート
ありがとうございます
2004年の12月に(株)バップより発売したDVD「スーパークロースアップマジック 奇跡の指先 前田知洋」が、「HIT THANKS 2005」を受賞しました。

たくさんの方に購入していただき、とても感謝しています。ほんとうに、嬉しい!

DVD制作に関わったすべての人に心からお礼申し上げます。購入いただいた方はマジックのシーンだけでなく、クレジットタイトルのスタッフの名前もぜひ見てみて下さい。とても多くの方々のご協力の上にDVDができあがりました。

このブログを通じて、僕のことを応援して下さる皆様にも感謝!!

サイトのニュースに載せる前に、まずはブログでご報告。
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by tomohiro_maeda | 2006-04-13 06:11 | その他
コンピュータの起動時間が減少傾向した理由
実は最近、ブログのエントリーがスロウなのは、絵の具とキャンバスを買ったせい。

突然、絵を描き始めたのは、カッコ良くいえば、観察と表現の関係を知りたかったから。注意深く対象を観察して、表現する。エントリーと全く同じことだから、とってもハマっている。言葉に置き換える代わりに、絵の具を混ぜ合わせて紙に塗る。

ただ、僕にとって絵画を描くことは、極めて個人的なことのなのでブログで自分の絵を公開することにはスゴく迷った。

下の写真はスケッチブックに描いたスタディ。机のそばにあった雑誌の写真の女性をモデルにして描いた。周りの色の点々は、絵の具の発色を確かめるため。

絵筆を握ったのは、高校生以来だから、描きながら色々なことを思い出した。美術室の石膏像や手についたエンピツの汚れだとか。

白いキャンバスに自分に自由に線を引き、色を混ぜる。学校の授業と違って、誰にも見せる必要がないから、描いていてとても不思議な感覚。自分のためだけの絵。

絵の題材を探すために、車に乗っていても、仕事をしていても、色々な光景を注意深く見るようになった。

何かを形にすることが、少しだけ自分を幸せにする。絵の具が部屋にあるだけで、少し豊かになったような気がした。
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by tomohiro_maeda | 2006-04-11 02:04 | プライベート
ワルツ
番組を収録しているときに「あ、そのフレーズ、カットされちゃうかも」って思うことがある。

発言されて、その場にいた人たちの記憶には残るかもしれないけれど、放映されず消えてしまう言葉。なんか、夜中に人知れず排水溝に落ちるピンクの花びらみたいで、すこし勿体ない感じがする。出演者の、そのフレーズの言いっぷりも素敵だったしね。

でも、番組はそんな消えた言葉でなりたっている気がする。

テレビの世界だけでなく、一般社会でも、僕らは物事のごく一面しか見ることができない。その一面から、色々なことを想像する。

今日は他のスタジオでダンスの特番をやっていて、華やかな衣装をつけた人たちと細い廊下で何回もスレ違う。↓そんな人たちに影響されて、何となくダンサーっぽいポーズの控室ショット!

これは控室で写真を撮って遊んでいるわけじゃなくて、どの番組でどの衣装を着たかの記録をするため。
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by tomohiro_maeda | 2006-04-08 19:13 | 控室譚
座り心地
今日、友人の小学生の息子が、小さい頃に気に入っていたイスのことをすっかり忘れていて、座った途端に「あ、このイス!」って急に思い出した、という話を聞いた。

「たしかに、そんな感覚ってあるよね」って、僕はその友人に相づちを打ったけど、最近ではそういう「質感」には名前がついている。

ソニー・コンピュータ・サイエンス研究所の脳科学者の茂木健一郎さんが考察している「クオリア」という概念がそう。

去年のクリスマスに友人の小児科医の先生が本をプレゼントしてくれて、茂木さんの著書に初めて触れた。とても興味を惹かれる内容だった。

同じマジックでも、演じる人が異なると違って見えたり、そのマジックが社会に受け入れられたり、受け入れられないことがある。それは、トリックそのもの種類よりも「質感」、すなわち、この「クオリア」によるところが大きく影響していると、僕は読後に思った。

僕自身、「クオリア」について完全には理解はしていないけど、こんど茂木さんとお話しできる機会をいただいた。

出典は失念してしまったけど、中国に「生徒の準備が整うと、先生は自然にやってくる」という、僕の大好きなことわざがある。

なんとなく、そのことわざが正しいような気がするのも「クオリア」なのかなぁ…、とエントリーしながら何となく思ったりもした。
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by tomohiro_maeda | 2006-04-07 01:43 | スゴい人
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