プロフィール

前田 知洋
(まえだ ともひろ)
東京 生まれ
観客のすぐ側で見せるクロースアップマジックというスタイルのマジシャン。チャールズ皇太子もメンバーの英国マジックサークル、ゴールドスターメンバー。ハリウッドのマジック・キャッスルなど、海外での出演も多い。出演したテレビ番組は100を超える。インテリアと建築の本「モダンリビング」(アシェット婦人画報社)で自宅のリノベーションなどにまつわるエッセイを連載中。

さらに詳しく知るには
前田知洋公式サイト

「人を動かす秘密のことば」出版しました。

「知的な距離感」も好評出版中。


DVD「奇跡の指先 前田知洋 プライベートレッスン

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砂の気持ち
前に大阪のホテルでピアニストの塩谷哲さんとご一緒したことがあった。それはもう、素敵でハッピーなピアノを弾く人。

その塩谷さんの友人のパーカショニストの話。そのパーカショニスト、あまりにも素晴らしい音を出すので、塩谷さんが、その彼に「何でそんなに素晴らしい音が出せるの?」ってきいたら、「たとえばね、マラカスを振るとしたら、その中に入っている『砂』の気持ちになるんだよね」って答えたらしい。

その話にえらく感銘を受けた僕は、このトコロ、いろんなモノの気持ちになってみたりする。マジックをするときにトランプの気持ちになってみたり、エントリーにコメントをくれる人の気持ちになったり…。これって結構面白い。

最近は、庭のオレンジの減りが、ヤケに早い。庭を眺めながら、そんなオレンジの気持ちになってみる。しばらく頑張っだけど、オレンジの気持ちは、やっぱり難しい。でも、犯人のリスが登場。

今年はいろんな動物の遭遇率が高いみたい。
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by tomohiro_maeda | 2006-07-31 23:42 | スゴい人
恵み
日本では、「食べ物や飲み物を残す」というのはあまりいい印象を持たれないことが多いと思う。

でも、そんなマナーが、場合によっては正反対になることも。

先日、面白い話を聞いた。ソムリエがいるレストランで食事をして、いいワインを注文したときは、澱を残してワインをほとんど飲んでしまうのは紳士ではないらしい。

というのは、若いソムリエのためにグラスに一杯分ぐらいを残す。そうすることによって、経験の少ないソムリエは自分では買うことのできないボトルを、ゆっくりとテイスティングすることができる。そうして、時間と共に、たくさんの貴重なワインを飲み、記憶する。やがて、ソムリエのバッジが金色に変わる。

恵みに感謝して残さないこと。育むために、あえて残すこと。その本質は、意外に同じなのかもしれない。
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by tomohiro_maeda | 2006-07-28 01:08 | その他
一期一会
屋久島での3日目。世界遺産に指定された区域では、ヤクザルの家族をよく見かける。この島は自然界に食べ物が豊富らしく、ヤクザルはあまり人間には興味を示さなかった。
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夜になると、道にヤクシカが現れる。意外に知られていないけれど、シカは夜行性。森林が豊富なのに、道路に出てくる理由は、「なだらかな斜面に生える草を食べにくる」というのは、ガイドのユウくんの話。ヤクシカは本州のシカよりも小さめ。
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山の道路のわきに車を止めると、街灯が全くないので星が驚くほど美しい。牛乳を流したようなミルキィ・ウェイもとてもよく見える。星が多すぎて星座がとてもわかりにくい。

しばらくすると、暗闇に目が慣れてきて、星明かりだけでいろいろなものが見えてくる。街中でも月明かりを明るく感じるときがあるけれど、星明かりというのは、はじめての経験。

21時をまわったので、永田の浜へ。昨日のエントリーにも書いたけど、産卵のために上陸する母ガメは光に敏感でストレスを受けやすいので、懐中電灯は無し。波の音にむかって、上陸中のカメを踏まないように、ゆっくり歩く。

産卵中のカメは、1〜2人の保護観察員が付き添っているので、すぐにわかる。彼らが持つ弱い光のLEDライトでみるウミガメは、想像しているよりも遥かに大きい。

生み終わった卵に、ゆっくりと入念に砂をかける。僕らが日常で見かける、どんな動物よりも大きい。母ガメは、浜に上がってから90分くらいで海に戻っていった。かなり感動的な光景。

ウミガメの卵は、砂浜を照らす太陽の熱によって温められる。卵からかえったウミガメは、太平洋をサンディエゴ沖まで1万キロ以上を泳ぐものもいる。

ウミガメのライフスタイルは、屋久島と同じようにスケールが大きい。
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by tomohiro_maeda | 2006-07-23 23:51 | プライベート
下見
屋久島を選んだのは、僕らが向かう永田浜で年間で1800回以上(平成14年調べ)のウミガメの上陸があることから。

産卵時は、上陸するカメにストレスを与えないように、夜になると浜は真っ暗になってしまうから、明るいうちに下見にいく。

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この砂の跡は、昨晩上陸したカメの甲羅のあと。
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この看板で「屋久島にカメを見に来たんだなぁ」と実感する。
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屋久島では、木も、岩も、滝も、みんな大きい。

夕食は、ガイドを務めてくれたユウくんのお母さんたちが港でもてなしてくれた。すごいおいしかった。
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ユウくんのお父さんいわく「昨日は、そこの浜でもカメは上がったけど、今日は潮の調子が悪いから、どうかねぇ…」とのこと。ちょっと、心配。
by tomohiro_maeda | 2006-07-22 11:23 | プライベート
屋久島
先週みたいに、海外のスケジュールが入っているときは、万が一、帰りの航空機が飛ばなかったときのために予備の日をもうけている。アメリカは広いから、場所によっては竜巻やハリケーンなんかで空港が閉鎖されることも。

でも、予定通り、無事に日本に着いたので、予備日のスケジュールが空いた。まぁ、わかりやすくいうと子どもの頃の遠足の「おつかれ休み」みたいなものかな。

というわけで、友人から突然「ウミガメを見に行こう!」と誘われて、小ちゃい飛行機に乗り継いで屋久島へ。
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月の満ち欠けと潮の流れに乗ってウミガメは産卵のために浜辺にやってくる。滞在日数は、ほんの少し。果たして、ウミガメをみることができるだろうか?(つづく)
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by tomohiro_maeda | 2006-07-21 15:41 | プライベート
番外編 もうひとつの工場
THE U.S.PLAYING CARD COMPANYから、少しだけ離れた場所にHainesというマジック用のトリック・デックを作っている老舗の工場がある。
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どんなマジックが、どんな仕掛けでできるのかは、ここでは触れないけれど、趣味でマジックをやっている人などには馴染みが深いマジックの道具だと思う。

僕が訪れたときは、素敵なオールド・レディ3人がニコニコしながら手作業でカードを並べていた。
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ハイビスカス柄のワンピースが素敵。
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この工場はUSPC社に比べて、規模はとても小さいけれど、長い間、世界中のマジックファンを支えてきた。

楽しかったこの旅行も、もう終わりが近い。最後に、リクエストの多かったストレッチ・リムジンの中の写真。

たくさんの素敵なコメント、どうもありがとう。またね!
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by tomohiro_maeda | 2006-07-16 00:00 | その他
二人の紳士
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19世紀に、ラッセルとモーガンという二人の紳士によって創業されたTHE U.S.PLAYING CARD COMPANYの輪転機は、今でも回り続けている。

そこでは、現在は800人に及ぶ従業員が24時間態勢でカードを生産している。

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普段、分刻みでスケジュールをこなしているロックウッド社長は、数時間にわたって、アーカイブで歴史的に貴重な資料を解説してくれた。

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新しく刷りだされたタリホー・ゴールドフレームの切断前のシート

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僕を迎えてくれた、USPC社の役員の人たちと歴代の社長の肖像画。女性役員も多く、ほとんどが驚くほど若い。

僕が工場やオフィスで出会ったすべての人が、同社でトランプの製造に携わっていることを誇りに思っている。

アーカイブに膨大な資料を保管して、自分たちの歴史を大切にする。工場の秘密を守って、自分たちが作るトランプを大切にする。僕のような、遠い異国でトランプを使う人を大切にしてくれる。そんな情熱をUSPC社の人たちは持っている。

最後に、今回の旅行をサポートしてくださったマツイ・ゲーミング・マシン社の方々、特別な招待をしてくださったUSPC社の人に感謝をこめて。(おわり)

番外編へ、つづく。
by tomohiro_maeda | 2006-07-15 00:00 | その他
古いこと。そして、新しいこと。
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↑従業員の健康のため、工場の入り口には新素材のディスポーザブルの耳栓が設置されている。
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↑このフロアは、第二次世界大戦中に、パラシュートの縫製工場として使われた。床の黒いシミは加熱したミシンによる焦げ跡。
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↑ここから、トランプが世界中に出荷される。
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伝統的なカードの製法には、秘密がいっぱい。もちろん カメラは持ち込めない。

THE U.S.PLAYING CARD COMPANYの工場は、伝統あるジュエリー・ブランドの工房とよく似ている。古くからの製法を維持している箇所もあれば、最新のデジタル技術を使った工程もある。

品質維持のためのチェックは、人間の目とコンピューターによるカラー・マッチング、数回に亘るデジタル計量などを併用している。そうかと思えば、製紙などの別の工程では、100年以上続く、驚くほど面倒くさい、大規模で伝統的な製法を守りつづけている。

前回エントリーした製版は、現在ではデジタル・データによる写真製版に変わっている。(つづく)
by tomohiro_maeda | 2006-07-14 10:37 | その他
凹凸
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THE U.S.PLAYING CARD COMPANYは、1891年に始まった。その当時、石炭をエネルギーとしていた関係から、水路と陸路をもつシンシナティが印刷、機械、科学、に特化した街として繁栄する。

しばらくして、オフセットと呼ばれる、現代では商業印刷の主流となった印刷技術が取り入れられた。オフセット印刷は、凹版印刷とも呼ばれ、同時多色刷り、高速印刷が可能になった。
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初期のオフセット印刷の設計図

USPC社が設立されたことにより、ニューヨークで1848年からA.Doughterty社によって作られていたタリホーブランドは、オハイオ州のシンシナティで生産されることになる。
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↑当時のタリホーのパッケージは、側面に書かれた会社名、住所以外は、現在とほとんど変わらない。写真の箱は金色のインクで印刷されたバーション。
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初期の頃の鉛製の凸版。

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1910年頃の凸版の銅板。(つづく)
by tomohiro_maeda | 2006-07-13 21:38 | その他
トランプ一組より重い、一通の手紙の話
僕はシンシナティに来ている。今回の旅行は、何年か前に、小さな女の子が書いた一通の手紙が発端だったと思う。

それはトランプを販売する日本の輸入代理店に向けてかかれた手紙で、こんな内容だった。

その女の子は祖父と旅行中、祖父にマジックを見せることをとても楽しみにしていた。ところが、鞄の中から新品のトランプを取り出し、開封をしてみると、カードが足りなかった。彼女はがっかりして、足りなかったカードのせいでマジックが出来なかったことを旅行中も気にかけていた。

その手紙のことは、トランプを製造するUSPC社にすぐに伝えられた。モノを作る限りは、どんなにチェックをしても不良品はゼロにはならない。けれど、アメリカから遠く離れた異国で、そんな小さな事件があったことを知ったUSPC社のスタッフたちは、彼らが作るトランプを手にする一人一人に、それぞれの思い入れがあることを再認識した。

それから、何年かが経った。ときどき、テレビ番組で、僕がトランプのマジックをする。その影響かどうかはわからないけど、日本でトランプを買う子供たちが少しだけ増えた。小さな女の子の手紙をとても気にかけていたUSPC社の極東担当の彼は、USPC社の社長になった。

そんな訳で、僕はトランプがどんなふうに製造されているかを見に行くことにして、USPCで働く人たちは、どんなふうにトランプが使われているのかをもっと知ることにした。つまり、僕がシンシナティのUSPC社の工場に招待されることになった。(つづく)
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USPC社の歴史は、1891年に始まった。大きな時計台がシンボルになっている。写真の右端に見える煙突は、その当時に石炭によってトランプを製造する機械を動かしていたときのもの。
by tomohiro_maeda | 2006-07-12 11:09 | その他
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