プロフィール

前田 知洋
(まえだ ともひろ)
東京 生まれ
観客のすぐ側で見せるクロースアップマジックというスタイルのマジシャン。チャールズ皇太子もメンバーの英国マジックサークル、ゴールドスターメンバー。ハリウッドのマジック・キャッスルなど、海外での出演も多い。出演したテレビ番組は100を超える。インテリアと建築の本「モダンリビング」(アシェット婦人画報社)で自宅のリノベーションなどにまつわるエッセイを連載中。

さらに詳しく知るには
前田知洋公式サイト

「人を動かす秘密のことば」出版しました。

「知的な距離感」も好評出版中。


DVD「奇跡の指先 前田知洋 プライベートレッスン

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ニュートラルゾーン
 子供頃に自分の大切なものを集めて、しばらく大切にしていたことが、誰にでもあると思う。ブリキ製の金属の缶だったり、ボール紙で作られたキャンディの包装箱に入れられた宝物は、その持ち主に取っては、大切なモノだったに違いな い。

 家族で過ごした夏の山で見つけたの蝉の抜け殻であったり、砂浜で拾い集めた 小さく、曇って丸くなったガラス片だったり。大人からみれば価値のないモノだけれど、自分自身が発見したからこそ大切にする。

 ほとんどの大人は、そんなことはしないと信じられている。大人は、モノの価値を知っているよう振る舞う。インターネットでは、どんなモノの値段でさえ知ることができるし、価値のないモノは無用だと判断できる能力が大人には必要だ。

 しかし、自分で見つけたモノを他のモノよりも特別に思うという感覚は、大人になってもあまり変わらないことが多い。その対象がキッチュなもモノから、他に移っただけに過ぎない。恋愛感情を抱いた対象の「自分が発見した魅力的な箇所」が、後で考えれば、それほどでもなかったことに似ているかもしれない。

 それでも僕は、そんな無価値なモノを置いておくスペースを空けておく。子供の頃のように、「自分と他人はそれほど違わない」と思えるために。
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by tomohiro_maeda | 2007-02-28 08:53 | プライベート
 太陽の光で目が覚めて、朝食を作るにしても、出かけるにしても、少し早いので、リビングでネコにブラシをかけた。何気なく、本棚に目をやると、少しだけビックリして、目を擦った。何年も探して見つからなかった本がそこにあった。

 題名は「質問の本(グレゴリー・ストック/森瑶子訳/角川書店)」。内容は1から200までの自分自身に対する質問が書いてあるだけ。模範解答もなにもない。

 たとえば、52番目の質問は
『生涯で感謝していることは、どんなことですか?』

 この本が面白いのは、誰に聞かせるわけでもなく、自分に正直に質問に答えていくことにある。そして、ときには自分でさえ驚いてしまうような答えに遭遇する。一つの答えを、一日かけて考えたり、答えを変えてみたり…。もし、誰かにそれを尋ねられたら、答えがどう変わるのか?それはなぜか?。質問と答えはつきることがない。そんなシンプルだけど辛辣な質問たち。

 奥付をみたら、平成3年の刊だった。本の裁ち落としには、湿気で茶色い斑点が少しある。

 その頃に出した答えは、何一つ覚えていない。せめてエンピツでページに書いていたら、面白かったのに…、と思ったけれど、やっぱり誰かに読まれることを考えると、答えに気を遣ってしまうのかも知れない。そんな質問の答を文字に残すのは、やっぱり勇気がいることだと実感して、一度手に取ったエンピツをテーブルに置いた。
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by tomohiro_maeda | 2007-02-26 09:25 | プライベート
質問!
FAQ:マエダさんのところのネコ、名前は何て言うの?

A:下のリンクをクリックして下さい。

ヒミツの生活(8.9MB)
by tomohiro_maeda | 2007-02-22 12:46 | ヒミツの生活
重さ
最近、ネコが僕のヒザに乗りたがる。「僕らの友情が深まったから…」なんて独りごちていたけれど、本当の理由はそうじゃないらしい。

その理由は、フローリング。床材を変えるとき、僕はまえからheavywoodにしたいと思っていた。「heavywood」というのは、「重たい木」のことで、比重が重い種類の木。オークとかローズウッド、カリンや「鉄の木」と呼ばれるウリンなんかがある。

比重が重い木の利点は、色がキレイとか、硬いので傷がつきにくいなど。でも、欠点として、冬になると、とても冷たく感じる。ネコは足の裏にある肉球が敏感だから、その冷たいフローリングを歩くのが苦手らしい。

そんなわけで、夏は冷たくて気持ちいいけれど、冬はスリッパをはいている。けれど、家の中でスリッパが行方不明になる。行方不明になると、玄関に行き、ゲスト用のスリッパを履く。

かくして、ゲスト用のスリッパの在庫がなくなり、家中にスリッパが散乱する。ベッドの下だったり、洗面台の下だったり、片方は仕事部屋、もう片方はキッチンなどという不可解なできごとまで起こる。

そんなわけで、ルームシューズを買って、それ以外は履かないことにした。朝にベッドからでて、新しいルームシューズをみると、ネコの歯形がついていたけど、脱いだ場所はほとんど変わっていない。シカ皮のルームシューズは、ネコの遊び道具としては、少し重かったらしい。

たぶん、春がくるまで、ゲスト用のスリッパはなくならず、僕の足も温かく、ネコは相変わらずヒザの上にいると思う。
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by tomohiro_maeda | 2007-02-20 03:43 | ヒミツの生活
防衛策
僕は観客の服装にコダワルほうじゃない。ドレスの人がいても、フォーマルな席でなければ、ジーンズの人がいても気にしない。人にはそれぞれ好みや事情があるはず。

けれど、僕がよく思い出すのは、こんなエピソード。
伝統あるレストランでは、普段着とドレスアップしてきたお客が同時に待っている場合、ドレスアップしてきた客を先に案内するし、いい席にも案内する。これは何も、その客の見栄えを気にしたわけでも、金持ちそうだから優遇するっていう意味じゃない。

その答えは、ドレスアップは相手に対するマナーだから、という考え方。この場合には、相手というのは食事を一緒にする人だったり、食事をするレストランだったりする。そのレストランに敬意を表して、ドレスアップするという考え方も出来るからだ。

キチンとしたレストランは、二組を同時に席に案内したりすることはあまりないし、全く同じテーブルも存在しない。コンシェルジュは、案内するにしても、テーブルを決めるにしても、最終的には客を選ばなくてはならない。

服はそんなふうに機能する場合もある。

マジックをするときに、僕のすぐ横に観客のひとりに座ってもらい、トランプを選んだりしてもらう。僕は、誰にお願いしようかと、その観客を選ぶとき、ほんの数秒だけ、このエピソードを思い出すことがある。何故なら、そのイスはたった1つしかないから…。

マジックは生でみたいけれど、マジシャンの横に座ってマジックを手伝うのは苦手かも…というシャイな方は、是非ご参考までに。
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by tomohiro_maeda | 2007-02-16 07:19 | 控室譚
2つ
友人の大学病院の先生に本を送っていただいた。先生は小児科医の世界ではとても高名で、そのせいか、子供っぽい僕に、とても親切にしてくれる。

今回いただいたのは「”手”をめぐる四百字」という本。季刊「銀花」に連載された、白州正子さんなど、50人の著名人の手書きの原稿をまとめたもの。

サブタイトルがまた洒落ていて「文字は人なり、手は人生なり」とある。内容も、もちろん、素晴らしいだけでなく、活字ではよく知っている人たちの原稿が、イメージ通りの著者や、意外な字を書く人など、とても楽しい。

先生は僕の本の好みをよく知っていて、いつもピッタリの本や、預言者のように、近い未来に必ず役に立つ本を贈ってくれる。

松尾貴史さんに舞台「地獄八景・浮世百景」に誘っていただく。ファンの人はご存知だろうけれど、これまた素晴らしい舞台。信じられないことに2時間半の舞台に落語の50本以上の噺がギッシリ詰まっている。

本と舞台、僕が今週に出会った、この二つに共通していること。それは、インテリジェンスの肌触りだ。インテリジェンスは、一般的に誤解されやすい、高慢でも、鼻持ちならないものでもない。本当は、人に優しく、とても楽しいものだということを、2つの作品は教えてくれる。
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by tomohiro_maeda | 2007-02-14 12:44 | プライベート
天国へのハシゴ
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僕はどちらかというと、ダラシが無い性格。子供の頃から周りのオトナたちに、よくコゴトを云われた。でも、今は、仕事に行くときにマジックの道具をどこにしまったのか判らなくなっても困るし、原稿をまとめているときに資料が見つからなくて時間をムダにするのもイヤだから、ときどき、いろんなモノを整理をする。

天気のいい日は、本の整理。箱を二つ用意して、1つを「ジゴク」、もう一方は「天国」と名前をつける。書店で再び買える本や文庫本などは、どんどん「ジゴク」行き。毎回たくさん本を「ジゴク」に送る。保存する本は「天国」の箱へ。このメソッドは、イトイさんの「ほぼ日事務所」の引っ越しのときに教えてもらった。それでも、本棚の本はちっとも減らない。

海辺のアンティーク・ショップで、帽子屋で使われていた古いハシゴを見つけた。金属のプレートには「鶴亀組工場」というハシゴの製造元と日本橋の電話番号がエッチングされていた。番号が4桁しかない時代だから、けっこう昔のモノだと思う。一目で気に入って、店の人にそう告げたら、たいそう値引きをしてくれた。

自宅に戻って、本棚に架けると、まさにピッタリな高さ。これで、天国行きの本が少し増えるはず。
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by tomohiro_maeda | 2007-02-09 12:36 | プライベート
好かれること、嫌われること
ネコ好きの理由の1つに、ネコの顔が微笑んで見えることがある。もちろん、ネコが笑顔をつくるわけじゃなくて、ネコ科の特有の口と目の構造が、そんな表情を思わせる。

友人のキムさんとランチをとっているときに、「ネコってさ、悪いヤツが飼ってることが多いよね」って言われた。そういえば、ジェームス・ボンド・シリーズでも世界征服をたくらむスペクターのナンバーワンや、オースティン・パワーズの宿敵のDr.イーブルもネコを抱いている。

たしかにネコは、音も無く歩くし、鋭い爪も隠している。夜中に寝室をでては、何をしているのか知らないけれど、しばらく帰ってこない。ヨーロッパでは、「ナイン・ライブス」と呼ばれて、八回生き返ると信じられていた。神秘的なストーリーには、たびたび登場する。

それでもなお、ネコを愛おしく思うのは、その不可解さ。人間は、相手や自分を理解していると思っていても、自分や他人の予想外の行動にビックリしてしまうこともある。そんな人間の一筋縄ではいかない不完全さ、不可解さを、僕らはネコに投影しているのかも知れない。
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by tomohiro_maeda | 2007-02-08 02:14 | ヒミツの生活
知り合い?
前にエントリーした仕事部屋を改装したせいで、クローゼットに使っていた部屋が空いた。窓から朝日の差し込む部屋をクローゼットに使うのは勿体ないと、ずいぶん前から思っていた。プライベートなリビングルームにしようと思い立って、壁を白く塗った。

今日は仕事が午後に終わった。新しい白い壁に合わせて、前から欲しかった白い陶器を買うことにした。

表参道の裏道を入り、店のドアを開けて「コンニチハ」と挨拶をする。そこはレストランやショップのディスプレイなどを取り扱う店だから、売っているのを見たことのないものがほとんど。たとえば、遊園地のメリーゴーランドの馬とかね。だから、店の人にモノの素性を聞いたり、いろんな話をする。件の白い陶器があっという間に売れてしまうことや、新しく港に到着するコンテナのこと、その発送地のベルリンのこと、アメリカの西海岸のこと…。

そういえば、以前に一緒に買い物に行った友人に「店の人とよく世間話するね。そんなに通ってんの? それとも知り合い?」って聞かれたことがあった。実際はどちらでもない。

たぶん、僕が店の人に「コンニチハ」と話しかけるせいかもしれない。アメリカにいたころは、店に入るとほとんどの人が ”Hi, How are you…”と話しかけるし、フランスでは最近、外国人旅行者には”Bonjour!How are you”という英仏語の混じった挨拶で声をかける(これは、「フランス語でも英語でもオーケーだよ」っていう意味もかねている)。

日本では「コンニチハ」という言葉、買い物の時間が少しだけ幸せになる魔法の言葉だと、僕は思っている。
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フランスのロワールと呼ばれるエリアで造られるこの陶器はフランス特有の黒い粘土に白い釉薬がかけられて窯に入れられる。焼き上がりは持つと驚くほど軽い。ボウルに盛られているレモンとイチジクと洋梨は同じ陶製。上に飾る本物のフルーツが家に無いとき用に。
by tomohiro_maeda | 2007-02-04 11:20 | プライベート
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