愛猫のヒミツの目の周りが少し赤くなっている。しばらく様子を見ていたけれど、完治しないので動物病院に連れて行くことにした。
ヒミツは、ペット・キャリア(運搬用のカゴ)が大嫌い。なるべくキャリアを見せないようにして、後ろ向きに「ピュッ」と入れる。入れるのは、そんなに難しくない。
ただ、入った後が大騒ぎ。「コ〜、コ〜!」と奇妙な声で鳴くは、車の助手席にキャリアを置いていても、スキがあれば、キャリアの格子戸から手をいっぱいに伸ばしてシートに爪を立てる。
最後は、SF映画に登場するエイリアンのように体当たりでドアを破ろうとする。ヒミツの意外な一面は何回見てもハァハァする。病院についたら、思わず冷たい缶コーヒーを一本飲んだ。
ところが、病院自体はあまり嫌いなわけでもないらしく、診察室に入って先生に見てもらうときには大人しい猫になる。
先生に
「ヒミツ、お前はカワイイなぁ〜!」
なんていわれて、すましている。
僕が
「連れてくるまでが、大変なんですよ」
というと、先生は一言、
「ネコをかぶってたのか!」
「……。」
なるほどねぇ。これが語源だったのですね…。
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猫(ねこ)を被(かぶ)・る
本性を隠しておとなしそうに振る舞う。
[ 大辞林 提供:
三省堂 ]
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目薬をもらって、ヒミツはご機嫌(?)。猫は目薬をあまり嫌がらない。でもキャリアは大嫌い。