友人の壽里 竜さんが新しい翻訳本を贈ってくれた。本には、素敵な文章の手紙が添えられていて、嬉しくて、すぐに電話をした。
受話器を通して話していたら、僕らが学生の頃を思い出した。一緒にマジックを考えたり、いろいろなアイディアを語ったりした。振り返れば、その頃から僕らは「表現する側」だということを自覚していたように思う。
もちろん、若さ故の未熟さや自信の無さはあったにしても、表現を続けていきながら、表現することの喜びやリスクさえも学んだ。
もう何年も会ってはいないけど、送られてきた立派な本を眺めながら、その頃と変わらない彼の仕事ぶりが嬉しかった。
贈られた本のページを開きながら、僕はマジックを始めたばかり頃のワクワクした気分、「表現される側」の楽しさを味わった。