あるパーティで、ジェーン・バーキンの歌を聴いた。悲しげで、優しい。
彼女は19才で、「007/ジェームス・ボンド・シリーズ」の音楽を手がけたジョン・バリーと出会う。その後の人生は、歌手としても、女優としても、ひとりの女性としても波乱に満ちている。
そんな彼女だからこそ、人権擁護活動やエイズとの闘いを描いた短編映画の制作、サラエボへの慰問などを続けている。
その夜、彼女は一つの曲を歌い、不遇な人々の救済を求める短いコメントを語った。そして、もう一曲だけ歌ってステージから立ち去った。そのことが、何よりも輝いて見えた。
そんな、彼女の想いを象徴するピンクのブレスレットに腕を通した。